概要
『サウンドファンタジー』は、開発中は『Sound Factory』と呼ばれていた、スーパーファミコン用の未発売ゲームである。デザイナーの岩井俊雄は、以前に制作したインタラクティブ・インスタレーション作品『Music Insects』に着想を得て、1993年から1994年末にかけて任天堂でビデオゲームを開発した。完成した作品は理由不明のまま任天堂によって中止され、ゲームの主要な要素は、のちにマクシスが1996年に発売したPCゲーム『SimTunes』へと発展した。『サウンドファンタジー』には風変わりなコンセプトと、実績の無いゲームシステムが盛り込まれている。1990年代初頭には音楽ゲーム、特に家庭用ゲーム機のものは人気が無く、主流の注目を集めるのは同年代のずっと後になってからだった。『サウンドファンタジー』の試作版には、1本のカートリッジに4つのゲームが収録されている。「Pix Quartet」は岩井俊雄の『Music Insects』に着想を得たものだ。色の異なる4匹の虫がいて、プレイヤーは虫ごとに異なる楽器を割り当てられる。虫は画面中をはい回り、プレイヤーは画面に絵を描ける。色のついたピクセルの上を虫が通ると音が鳴る。色ごとに、虫それぞれで異なる音が割り当てられている。サンプルデモを読み込んで、このゲームでできることを披露させることもできる。「Beat Hopper」にはAタイプ、Bタイプ、トレーニングの3つのモードがある。Aタイプは『Q*bert』風のリズムゲームで、ホッピングに乗った虫が、必要な回数だけ踏んですべてのブロックを消さなければならない。ブロックはそれぞれ固有の音を鳴らし、踏む順番は問わない。プレイヤーはブロックを使って即興で曲を作れる。Bタイプでは、ブロックに触れるたびに現れるブロックの道をたどらなければならない。3つのライフを失わずに、できるだけ多く歩を進めることが求められる。「Ice Sweeper」にはAタイプとBタイプの2つのモードがある。このゲームは『ブロックくずし』のクローンで、いくつかのステージを過ぎると、1人のプレイヤーが4本のバーを操作するなどの新しいひねりが加わる。「Star Fly」はオルゴールに着想を得たもので、プレイヤーは空に星を順番に配置して曲を作れる。高い位置の星ほど高い音に対応する。速さと音色も設定できる。